ビジネスを進める上でインターネットは、もはやあって当然のインフラである。その反面で、営業妨害を狙ったサイバー攻撃や情報搾取等の様々な「悪意」にさらされる機会も増えている。

 最近では「常時SSL」が推奨されており、すべてのページを暗号化することによって安全性を確保する方向性が打ち出されている。大手Webサイトは早期に対応をおこない、Googleも「常時SSL」の推奨を公式発表し、SEOにおいても有利に働く可能性がある。しかしSSLの拡大は、SSLを悪用し巧妙化するサイバー攻撃を産み、対策として暗号化/復号のためにサーバー負荷を企業側に増大させている。サーバーの負荷はセキュリティ方面だけでなく、複数のクラウドサービス利用によるトラフィックの逼迫も課題となっている。増大するデジタル化によるニーズに対応し、「信用」と「ビジネス」を守り、コストバランスも鑑みて健全な企業活動を推進していくのは難度の高い課題でもある。

 本書では、高機能ADC(Application Delivery Controller)として市場からも高い評価を得るF5ネットワークスが提供するBIG-IP iSeries「BIG-IP i850」を紹介する。同機は、小規模環境向けのローエンドモデルであった「BIG-IP 800」の後継として、低価格コンセプトをキープしつつ、ハードウェア/ソフトウェア両機能向上をはかっている。多くの企業が抱えるシステム課題に同機が果たす役割を4つのユースケースを挙げて解説し、コストパフォーマンスにも配慮しつつ、「常時SSL」「HTTP/2」などの時流への対応を意図する企業にお勧めの内容となっている。