一連のコロナ禍によって人々がリモートワークを余儀なくされたことは記憶に新しい。この体験は、オフィスという物理的な場に集って仕事にあたることの意味、人が本来こなすべき仕事や結果としての価値創出、組織として生産性を最大化するための課題や方策といったことを再考する機会をはからずも与えることとなった。つまり、これから先の働き方はどうあるべきかという難しい問題を突きつけた格好だ。

この時代の業務遂行にデジタルテクノロジーは不可欠な存在であり、RPAやチャットボットをはじめとして我々をコア業務に集中させてくれる注目技術が続々と登場している。一方で日本には、大部屋主義や“あ・うん”の呼吸、カイゼン活動など、よりよい成果を生み出すために根付いてきた「仕事を巡る独自の慣習」もある。それらを、どのようにバランスさせれば刺激的で魅惑的な執務環境を創出できるのだろうか。──答を導き出すにあたって必要なことの筆頭に挙がるのは、先進諸国の実情や考え方の違いをベンチマークすることにほかならない。

その文脈において、大いに役立つのが、ここに紹介する資料である。具体的には、IDCの調査レポート「2020年 働き方の未来に関する国内企業ユーザー動向調査:日本、米国、欧州の比較」からエッセンスを抜粋したものだ。「日本のワークモデルが他地域から取り残されていることが危惧される状況である」など、目を覆いたくなる結果も含まれているが、それは抜本的変革に向けた示唆に富むヒントでもある。世界の競合と伍するワークスタイルや生産性を実現したいと考えるビジネスリーダーに是非一読いただきたい内容だ。