AI、ロボット、自動運転のキーワードは、技術・工業関連だけでなく、一般向けのニュースや誌面でも目にしない日がないほど広く注目されている。数年前には開発中の技術紹介に留まっていたが、今日では具体的な製品・サービスを支える基幹技術として浸透している。一般用語としても認知が進み、もはや「優れた技術」を示す枕詞的としてすら使われている。
しかし、いずれのキーワードも確立/固定化された「枯れた技術」ではない。研究開発が現在進行形で取り組まれている分野でもある。世界中で進む研究開発は、工業界だけでなく「未来の社会のありかた」にも関わるほどのインパクトを有している。
本書は、「DIGITAL X」と「インプレスSmartGrid ニューズレター」の必読記事を抜粋して収録した特別編集号として、本年3月開催の「Science Robotics Meeting」(東京、2018年3月12日~14日)にて講演された、ロボット/AIのグローバルな動きを象徴する3つの講演内容を収録する。さらに第四次産業革命ともいわれる、ドイツや米国の製造業におけるイノベーションに対する「日本のものづくり」の取り組みとして発足したIVI(インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ)主催の「IVI 公開シンポジウム 2017-Autumn-」(名古屋、2017年10月12日)の講演内容を収録する。本書をご一読いただき、強力なインパクトを放つイノベーションをキャッチアップし、業種業界を問わず、将来のビジネス設計に役立ててみてはいかがだろうか。