コロナ禍は我々の働き方、特にオフィスワーカーの働き方を決定的に変えた。チャットやテレビ会議を駆使すれば、自宅やコワーキングスペースからでも今や十分に仕事ができる。ただそれは「社内ネットワークへ外部から安全にアクセスできる」前提があってこそ。つまり、リモートアクセス技術の使いやすさ・完成度が、今後の業務生産性を左右する要素になってくる。

 

ここ20年ほどの間は、VPNがリモートアクセスの定番手段として浸透してきた。だが、フィッシングやランサムウェア、標的型攻撃といったサイバー攻撃に対する防御策としては限界があるとも指摘される。そこで注目されているのが「ゼロトラスト」である。

 

本書は、ゼロトラストについてゼロから学びたい方にうってつけのガイドだ。ゼロトラストは何なのか? なぜVPN一本槍ではダメなのか? そして、実際のゼロトラスト導入の鍵となる「EAA(Enterprise Application Access)」の位置付けまでを解説している。コロナ禍への対応という意味ではもちろん、働き方の多様化策を模索している企業の関係者に、広くご一読をオススメしたい。