ビジネスとデジタルテクノロジーとの関係はますます強まり、その重要度はビジネスパーソンに広く理解されている。経営における意思決定、目に見える利益を生む営業活動領域、カスタマーサポートなどへの企業のIT投資は活発で、市場の成長も著しい。
しかし近年のコロナ禍における社会変化は全方位に衝撃を与え、多くの企業組織では事業継続にも課題が噴出した。業務内容を問わず影響範囲は企業全体におよび、事業継続計画(BCP)に注力していた大企業であっても早急な対応は難しかった。不要不急の外出回避が推奨される中、業務を遂行する上での“場所”の課題は大きく、新たな取り組みを導入せずに対処できた組織は皆無だと思われる。そして試行錯誤の末にリモートワークが実施されたが課題がないわけではない。企業競争力強化における“攻め”の領域であったIT施策は、事業継続の観点からも企業内全域に行き届かせる必要がある。
今やビジネスとテクノロジーはIT部門に任せっきりではすまされず、あらゆる部門がワークプレイスを意識し、継続と効率化をデジタルに求めるべき時代へとシフトしている。本書「業務と働き方を変える!バックオフィスDX徹底研究」は「IT Leaders」と「クラウド Watch」から注目の記事を抜粋・再編集した特別編集号として、総務・人事・経理担当者に向けて“新しい働き方”とデジタルワークプレイスについて探求する。4部構成となる本書では、企業が置かれる背景、法改正、事例が展開され、調査データや事実に基づく確かな内容となっている。