AIの業務活用は進んでいるだろうか。意見が分かれるところではあるだろうが、まだまだ補助的な使い方が主流、というのが利活用の現実ではないだろうか。

 

もし一連の業務をスタートからゴールまで完全に任せたり、高度な統計分析を行わせる事ができたら、それこそ本来の意味での省力化や効率化につながるのに……。そう思っている方も、きっと少なくないだろう。そんなAIの、いわばビジネスパートナー化に向けた導入ステップを詳細に解説しているのが本書だ。例えば社内に蓄積されたデータによる顧客離脱予測や需要の予測、メールで届いた請求書の自動処理、チャットボット構築など。ビジネス全体の効率化に「ビジネスパートナーAI」が大いに効果を発揮すると伝えている。実際の事例も紹介されておりイメージが掴みやすい点もポイントだ。

 

では実際にAIを業務に組み込む際に何をすべきなのか。事前準備が重要となることは周知のとおりだが、どのようなデータを用意すべきか、ツールの導入コストはどれくらいか、そもそも生成AIでどこまでのことができるようになるのか、等の疑問は尽きない。ある程度の感触を掴んでおきたいところだろう。いまAIはどこまで活用できるようになっているのか、そしてその先にあるものとは――。そうした事前調査資料としても、ぜひ本書をご活用いただきたい。