購入した商品の初期設定がうまくいかない。サポート窓口に連絡したところ、担当者がこちらの状況を直ちに理解してくれて対応方法を丁寧にアドバイスしてくれた。あるいは、Webサイトに用意されたセルフサービスポータルにアクセスしたところ、解決方法がうまく見つかって一件落着となった──。このようにスムースかつスピーディーに事が運べば、顧客は悪い気はしないことだろう。

 

逆に、なかなか連絡がつかないばかりか、たらい回しにあったり、的外れの回答しか得られなかったりした時の失望感は大きい。その企業に対する信頼や憧れは、一瞬にして崩れ去る。「カスタマーエクスペリエンス(CX)」をいかに優れたものにするかは、企業が持続的成長を果たしていく上で極めて重要だが、慢性的な人手不足やシビアさを増す市場の目にさらされて、実務の現場は悩みが尽きない。

 

他の企業は、CXに関してどのような思いを抱き、どのような課題を持っているのだろうか──。これに真正面から答えるのがこの資料だ。9を超える国と地域、10以上の業界にわたる約6400人を対象にアンケート調査を実施した結果を分かりやすくまとめている。生成AIの役割や期待値などにも踏み込んでおり、とても興味深い。示唆に富む最前線の本音が全72ページに凝縮されている。