リスク軽減とコンプライアンス遵守。企業にとって、どちらも重要なテーマであり、一つ間違えば瞬時にして社会的信用を失墜してしまうことを過去の実例が教えてくれている。ここに紹介する資料は、「効果的なガバナンスとレジリエンス強化へのロードマップ」との副題を掲げ、リスクおよびコンプライアンス対応の成熟度を高めていくための方法論を分かりやすく解説したものだ。

 

「単に最終的な状態を思い描いて一足飛びにそこにたどり着こうとするのは、何の事前トレーニングもせずにマラソンをするようなもの」と冒頭で注意喚起。それを受け、本書では段階的な5つのステージに分けて一歩ずつ確実に前進することに主眼を置いているのが特徴だ。具体的には、アドホックなプロセス→体系化する→最適化する→つなげる→組み込むというフレームワークを用意し、どうすればステップアップできるかの手順を深堀りしている。

 

事前計画に十分な時間を充てていること、経営陣による支援があることなど、成功例に共通するポイントにも言及しており、実践ガイドとして大いに参考になるだろう。リスク関連の実務担当者のみならず、経営幹部や事業部門のリーダーなど、次代を牽引するすべてのキーパーソンにお勧めしたい。