業種業界を問わず、現代の企業競争力を左右するのは、経営とITをいかに一体として捉え、変化に即応できる意思決定の基盤を築けるかにある。近年は生成AIの急速な普及により、自然言語で問いかけるだけで分析結果が得られるようになり、データドリブン経営は一部の専門家のものから、あらゆるビジネスパーソンの手の届くものへと進化しつつある。

 

しかし、多くの企業にとってAI導入の道のりは決して容易ではない。どの業務に適用すべきか、既存システムと如何に連携させるかなど、検討すべき論点は多岐にわたり、PoC(Proof of Concept:概念実証)を重ねながら本格導入にこぎつけたという企業も多いのではないだろうか。ところが苦労の末に導入を果たし、いつの間にか“AIの導入”が成果であるかのよう受け止めている現象も散見される。本来は、AIが意思決定の質の向上につながっているのかという検証が備わって然るべきであり、ビジネスの強化は継続的な改善によって成されるともいえるだろう。“投資を重ねても手応えがない”などの顕著な問題が生じる前に、自社ビジネスとAIとの活用について全体最適で考える必要がある。

 

Salesforceより提供される本書『AIデータ分析 5つの落とし穴』は、AIによるデータ分析が陥りやすい5つの課題を取り上げ、それぞれを回避するための実践的なアプローチを解説する。本書は、

・解くべき問いを見失う
・LLMは計算が不得意
・AIは自社の指標や慣習を知らない
・個人の分析がチームの資産にならない
・分析とアクションが分断される

という5つの落とし穴について、よくあるパターンやチェックリストを交えながら、原因と解決策を端的に整理し展開する。さらに、セマンティックレイヤーによる指標の一元管理や、業務システムに直接インサイトを届けるヘッドレスアナリティクスといった考え方も図解付きで紹介し、Tableauによる具体的な解決策もあわせて確認できる。ビジネス領域におけるAIの重要性は更に高まると予測されるが、主軸は結果にあるのは永久不変といえるだろう。競争力の源泉がAI活用へとシフトしつつある今こそ、自社のAI活用を見直す指針として、多くのビジネスパーソンに本書のご一読を強く推奨する。