企業が健全な経営によって持続的な成長を遂げていくためには、GRCと呼ばれるガバナンス(Governance)、リスクマネジメント(Risk Management)、コンプライアンス(Compliance)の3つの観点で統合的に管理・運用していく工夫が不可欠だ。もっとも、その実践は言葉ほど簡単ではない。特にグローバル企業ともなれば、拠点を構える国ごとに法規制や商習慣が異なり、グループ全体を貫く「共通の物差し」で評価する仕組み作りが一筋縄ではいかないからである。
この難題に挑むYKKの取り組みを詳しく紹介しているのが本資料だ。サプライチェーン全体に対する監査や人権尊重の取り組みが厳格化している業種の代表格がアパレル産業。ファスナー等の提供で取引の多いYKKにとっても重大な課題であり、70にも達する国や地域で事業展開している同社としては従来からのやり方を抜本的に見直して、それ専用の仕組みや体制を整える必要があった。
YKKは、456に及ぶチェック項目を表計算ソフトとメールのやり取りで管理していた従来方式を撤廃。各拠点のセルフチェックから監査結果、是正対応までを一元管理し、グローバル全体の状況を可視化できるようにしたのに加え、AI活用も視野に入れながら関連業務の高度化を進めている具体的事例はとても興味深い。GRCに関心を寄せる全てのビジネスパーソンにお勧めの内容だ。
