新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の猛威が沈静化へと向かうなか、パンデミック対策として始動させたテレワークを、どのように発展させ、組織力の強化に役立てていくかが、“コロナ後”を見据えたテーマの一つとして浮上している。

今回のコロナ拡大に伴うテレワーク要請に対しては、セキュリティ面に目をつぶり、社内PCの持ち出しを許可して在宅勤務に移行した企業も多かったようだ。だが、従業員の善性に頼った対応は、緊急時だから認められるものの、平時から許されるものではない。

緊急事態宣言が解除されたとしても、いまだコロナの特効薬やワクチンは開発されておらず、第2波、第3波の到来は確実視されている。そして、いざそうなったときに今回と同じ対応で乗り切れるとは限らない。

テレワーク環境で働く社員をどう見守り、最重要資産であるデータをどう守るか――。本冊子では、生産性を向上させながら、安全かつ統制の効いたテレワーク環境を整える方策について検討する。