「只今順番にお繋ぎしています。そのままお待ちになるか、しばらくしてからお掛け直しください…」。問い合わせの電話をしたときに、同様の自動音声を聞いたことがある方も多いだろう。それどころか、ずっと話し中で電話が繋がらないこともある。ならばとメールで問い合わせるも、返ってきたのは問い合わせを受理したことを知らせる自動返信だけ。質問に答えるメールはいつくるのかわからない。
言うまでもないが、こうした対応は顧客満足度を低下させ、企業への信頼を大きく損なう恐れがある。いまやどの業界でも市場は成熟し、新規需要は低下して、買い替え・乗り換え需要の比率が高まるばかりだ。そうした状況下で既存顧客の“ヘソを曲げる”ような応対をしていては、ビジネスが先細りになるばかりだ。SNSによって情報拡散のスピードと範囲が拡大した現代、顧客対応の良し悪しは、製品・サービスと同等、場合によってはそれ以上にビジネスを左右するファクターになっているのである。
そしてコロナ禍の真只中にあって人の移動や経済活動が制限される中、重要度を増しているのが“Web接客”である。Web(インターネット)を利用したマーケティング施策は以前から行われていたが、顧客体験(CX)の向上を第一義としている点がWeb接客の特徴だ。チャットボットで顧客対応を自動化し、必要な顧客はシームレスに有人チャットに繋げる。顧客のインターネット上でのアクティビティを分析し、余計な(関心のない)情報をカットして必要な情報だけを届ける。こうしたデジタルテクノロジーを活用したサービスにより、顧客満足度を向上させ、リピーターになってもらう。
本資料では、Web接客の重要性が高まっている背景を概観したうえで、Web接客ツールの類型とその導入効果を解説する。Web接客ツールの検討・導入を進める際に、自社に合ったツールを見つけるための一助としてご活用いただきたい。