近年、国内では働き方改革とデジタル化は各所で盛んに提唱され続けて来た。また、同時に、生産性の向上もセットで要求されることが実に多い。経済界・産業界の国際的な競争力などの様々な側面もあるが、多くの国内企業がテクノロジーの進化と比例したデジタルと業務との融合がなされていないものの、現状維持を良しとする企業姿勢に警鐘を鳴らしているといえる。

 

しかし一昨年より世界規模で拡散した新型コロナウイルス感染症によって世情は一変した。事業規模を問わず、オフィスに通う社員は企業責任と行政指導の後ろ押しも手伝ってテレワークにシフトした。当然、テレワーク環境整備にはデジタルの活用なしには成立せず、デジタル化に積極的でなかった企業組織においても、半強制的な形でデジタル化への取り組みを加速せざるを得ない今日に至っている。急ごしらえで環境を整備し、手探りで始まったテレワークも長期化するコロナ禍からセキュリティや運営方法を見直し、生産性も向上させていく必要が出てきている。かつてのビジネス拠点であったオフィスは存在意義が薄れ、今までの企業・組織の概念は大きく変わろうとしている。そして、その先にあるアフターコロナでの働き方のデファクトスタンダードすら定まらない現時点であっても、企業は新しい働き方を模索しビジネスを強化しなければならない課題をかかえている。

 

本書は、仮想デスクトップ(VDI)の実現用途として需要が急伸するAMD EPYC™プロセッサー搭載サーバー/ハイパーコンバージドインフラ(HCI)製品についてレポートする。前述のとおり、アフターコロナを見据えたテレワーク環境整備には生産性と働く場所の柔軟性が課題となるが、解消への方策としてVDIが改めて評価されている。自治体・教育機関や一部の大企業での検討・導入が進んでいるが、一般企業にはVDI導入にはややハードルが高いイメージを持つ読者も多いのではないだろうか? やはり導入コストの高さを想起してしまう。本書では、AMD EPYC™プロセッサーを搭載する「HPE ProLiant サーバー」やNutanixアプライアンス「HPE ProLiantDXシリーズ」を手がける日本ヒューレット・パッカード合同会社とディストリビューターであるSB C&S株式会社の対談を収録し、製品特性と市場動向との両面からVDI導入の実状をお届けする。技術革新とメーカー努力等によってパフォーマンスは上がり、中小企業への導入増加が本書で示されていることからもコスト構造も変わってきており、VDIは確実に身近になってきているといえる。コロナ禍によって企業改革はより難度を高まっているが、今現在の選択が企業と人との未来を拓きビジネスを発展させるだろう。本書をご一読いただき、最善の選択への一歩を踏み出していただきたい。