ビジネスのスピードは年々増している。いつの時代も変化に富み、それに対応するビジネスが常にある。潮流に遅れを取ることなく、競合他社に先んじて利益を確保するのが企業活動の本質といえよう。

 

そして現代のビジネス潮流は必ずといっていいほどITが介在する。潤沢な経営資源を有する大企業はITへの投資にも積極性を発揮し、ハードウェアとソフトウェアの導入をもって最新テクノロジーを活用して優位性を築いている。しかしクラウドの登場はコンピューティングハードウェアとソフトウェアの購入・所有の縛りから企業を解放した。機器への大規模な投資なくして大企業と同等、もしくはそれ以上の、ITのビジネス活用へ門戸を開いた。企業規模を起点とする競争力は過去のものとなり、IT活用いかんが競争力の要素となる時代だ。そのため今日では業種業界問わず、多くの企業が少なくとも1種類以上のITクラウドサービスを使用している状況となっている。

 

クラウドのビジネス活用常態化は、競合他社も同様の素地を持つ。活用への展開は企業ごとの力量によるところではあるが、単なるクラウド導入がアドバンテージとはならず、競合もコストを削減し生産性を向上させている。本書「Cloud Networking 2020 BUYER'S GUIDE」では、有線、無線、データセンターのアクセスネットワークにも、コンピューティング同様にクラウドのメリットを拡大させる道筋を提示する。従来のローカルホストのオンプレミスソリューションとは異なり、クラウドネットワーキングはシンプルさと効率を実現する。ベンダーからもクラウドネットワーキングソリューションとして多数提供されており、導入する企業も増加している。本書では、クラウドネットワーキングが提供すべきメリットを焦点とし、クラウドネットワーキングソリューションの資質を見極めるポイントを詳細に教示する。ITクラウドサービスを使用し、競争力の向上と維持を志向するすべての企業人に本書のご一読を強くおすすめする。