長引くコロナ禍において、ビジネス環境は目まぐるしく変動し、経営基盤の脆弱な中小企業はその影響に大きく揺さぶられている。多くの中小企業がビジネス継続に四苦八苦する一方で、小回りが利くことを活かしてアグレッシブなビジネス変革に取り組み、成果を出している中小企業も存在する。
そうした成長する中小企業に共通している点とは何か。その鍵となるタームが「データ活用」だ。データから価値を生み出すデータ基盤は、膨大なデータを集めやすく、分析基盤に投資する体力のある大企業のものというイメージが強いが、データ社会推進協議会(DSA)の会長を務める越塚 登氏は、「小さい組織の方がデータを活かせる」と、自身の仮設を説明する。
では、中小企業ならではのデータ活用とはどういったものなのだろうか。
本資料は、2021年10月21日、インプレスとDSAがオンライン開催した「中小企業データ活用フォーラム 2021」の「データ駆動型社会の中小企業におけるデータ利活用」と題したパネルディスカッションの抄録である。このパネルディスカッションでは、DSA会長の越塚 登氏をモデレーターとし、ゲストに東京商工会議所「小規模製造業の好事例発信事業」ワーキンググループ 座長 大川 真史氏、一般社団法人クラウドサービス推進機構 代表理事 松島 桂樹氏、一般社団法人スマートシティ・インスティテュート 専務理事 南雲 岳彦氏の3名を迎え、パネラー3氏の取り組みの紹介とともに、成功している中小企業がデータ活用にまつわる課題をどう打ち破っているのかが議論された。
大都市一極集中が進む中で、地方の中小企業はデータを武器に、どうやって成長につなげるべきか。この困難な問への示唆に富む本資料を、ぜひご一読いただきたい。