企業におけるアクションは、生産性をともなう必要がある。近年提唱される“効率化”や“DX”も業務への生産性に根ざして言及される。無駄を省き、より多くの成果を得ることはビジネスの大前提であり、すべての企業組織が目指す事柄といえるだろう。

 

現代のビジネスではデジタル領域の施策も重要となっている。ECサイトに限らず、会員登録や告知など、様々な目的でデジタルマーケティング戦略が展開されている。目的は異なれども根源は“人”、つまりは集客あってこそ手掛かりとなる。そのため読者諸氏の企業でもSEOやWeb広告による集客に注力していることだろう。多くのリソースを投入して得られた成果はいかがだろうか? また近年はメジャーであったマス四媒体(テレビ・新聞・ラジオ・雑誌)からインターネット広告へのシフトがおこり、Web広告上で集客合戦は激化している。やはり、広く多い展開を実施できる企業が集客に有利となり、結果Web広告における戦略コストは上昇傾向にある。

 

しかし莫大なコストをかけて競合他社を抑え、集客の覇者になったとしても、コンバージョン数が約束されるわけではない。さらにCPA(Cost Per Action)、CPO(Cost Per Order)といった顧客獲得単価に目を向ければ“成果”の判断はより厳格になる。ときに企業のアクションは投資も必要になるが、デジタルマーケティングにおいても生産性について一考すべき時期にきていると思われる。本書では、今日のデジタルマーケティング領域の状況を俯瞰するとともに、多くのユーザーがサイトに訪問してくれるにも関わらず途中離脱する状況など、多くのECサイトが抱える課題を明確に指摘する。課題解決としてCRO(Conversion Rate Optimization)を提案し、CROサービスの内容、期待される効果について解説する。自社努力による試行錯誤も重要だが、より多くの成果を得るべくWebサイトの成果最大化を目指し、本書によりデジタルマーケティングの“伴走者”となるサービスにも知見を広めてみてはいかがだろうか。