皆さんの会社は、すでに「自社ECサイト」を運用しているだろうか? モール型ECサイトへの出店という意味ではない。あくまで自社が主体となり、ブランドのファンとなりうる会員データベースや売れ続ける仕組みを構築することが、自社ECサイトの本質だ。モール型ECサイトの利用と比べてハードルは高いとされてきたが、近年はASP型のECサイト構築サービスが台頭。顧客とのより直接的なつながりを求めて、モール以外のチャネル開拓に取り組む企業も増加しているとみられる。自社ECサイトの開設は、1つのビジネス潮流になっていると言ってよいだろう。
しかし自社ECサイトの増加は、競争の激化を引き起こすことにもつながる。もはや「自社ECサイトを構築しました」だけでニュースになったり、集客がアップする時代ではないのだ。加えて自社ECサイトで利益を“継続的に”稼がねばならないことも、決定的に重要な視点となっている。
本書では、自社ECサイトの構築と、その後の運用について必要な知識を詳細に、かつコンパクトに解説している。ASP以外の構築方法や、プラットフォームの選び方に関する悩みに指針を与えてくれることだろう。成長段階ごとに変わっていく事業課題について年商ステージ別にまとめられているところもポイント。自社ECサイトの立ち上げを検討中、あるいは立ち上げたものの成長の壁に苦しんでいる担当者たちに、是非お読みいただきたい1冊だ。