近年、企業のセキュリティニーズが見直される事態になってきている。新型コロナウイルスの拡大で、急速な働き方の改革を迫られた社会は、自宅から企業のネットワークに接続し、サービスやアプリケーション、データにアクセスするリモートワーカーを増大させた。これに対し、企業は、スタッフに途切れることのないネットワークサービスを提供する必要に迫られている。

今までも、アンチウイルスやファイアウォール、セキュアWebゲートウェイといったさまざまな技術をポイント的に導入してきていた。しかし、進化するトラフィックの種類とセキュリティの脅威に対処する方法が複雑化し、現代のリモートワーク時代に対応するのは難しくなってきている。この状況を打開するために注目されているのがGartnerが提唱したSASE（Secure Access Service Edge）という概念だ。

本書では、このSASEという概念よって導き出される、クラウド時代における新たなセキュリティ基準とは何か。柔軟性、効率性、高度な保護を実現し、管理とオペレーションの簡素化、制約のないスケーリングとパフォーマンス、優れたユーザーエクスペリエンスを高度なネットワークセキュリティとともに得られるソリューションを紹介するので、ぜひご一読いただきたい。