今日、多くの企業で「CxO」(〇〇最高責任者)と言う役職が浸透している。CEO(最高経営責任者)をはじめとしてそれ以外のCxO(CFO、CIOなど)は「専門領域を担う責任者」という認識も多いのではなかろうか?。そもそもCxOとは「経営メンバー」であり「経営層」である。CxOには「経営」で多くの問題を解決し、「経営」によって企業の将来を切り開いていく責任が存在する。

 インターネットが変革のためのプラットフォームとなって20年以上が経ち、ビジネスのあり方にも多くの変革をもたらした。変革は今だにとどまることなく動き続けており、市場のポジション、競合との戦略など多くの「経営」のありかたを模索しているだろう。手探りで「経営」を進めつつ、頭を悩ますCxOも多いのではなかろうか?

 本書は、IBMが世界112カ国、20の業界の12,854名のCxOを対象に14年におよぶインタビューを実施し、IBM Watson Natural Language Classifierを使用し、1年をかけて調査対象者の状況別の回答を分析した。その膨大な情報を公表し、第一線の研究者の協力を得て作成された「経営層の洞察に関する調査結果」の集大成として今回の公開に至る。非常に貴重な資料であり、CxOだけでなく、広く多くの専門業務にあたる人々に読んでいただきたい内容となっている。