「ものづくり」は、戦後日本経済の発展史を考える上で特に重要なファクターだ。販売網のグローバル化、為替や人件費に由来する生産拠点の国外移転など、さまざまな壁に立ち向かいつつも着実な成長を遂げてきた。

 

しかし、努力しているのは日本メーカーだけではない。欧米や中国の製造業もまた、主導権の確立に向けて改革を断行している。そうした国内外の事例を雑誌感覚で読めるようにまとめたのが本書である。おもなトピックは以下の通り。

 

●EVと自動運転で、自動車産業&周辺産業はもう変わり始めた
●ドイツの産業政策「Industry 4.0」を改めて理解する
●「Industry 4.0」で実際に欧州のメーカーはどうしたのか
●ものづくりとIoTセキュリティは、もはや無関係ではない
●操業停止の悪夢?! 生産ラインをサイバー攻撃から守るために

 

「Industry 4.0」政策は2011年にスタートし、同国の自動車メーカー・自動車部品メーカーにも大きな影響を与えたという。一方、日本メーカーにもサイバー攻撃の波は押し寄せており、対策は喫緊の課題だ。こうした最新動向を掴むため、メーカー勤務の方はもちろん、製造業に期待する多くの関係者にお読みいただきたい1冊だ。