金銭や企業秘密の詐取を狙ったとみられる、いわゆる「サイバー攻撃」の手口は年々複雑化している。標的型攻撃、ランサムウェアによる被害は欧米圏で先行したが、いまや日本にも波及。またコロナ禍を契機に広がったリモートワークないしハイブリッドワークは、サイバー攻撃から防御すべき拠点が増えるという意味において、さまざまな課題をITシステム担当者に突きつけている。

従業員の自宅、オフィス、データセンターなどに分散しているデータをサイバー攻撃から守り、かつ効率的に統合管理できないか。そうしたニーズから生まれたのが「SASE（Secure Access Service Edge）」だ。ユーザー端末レベルでのセキュリティに加え、アクセスのためのネットワーク回線も含めて一体的に防御しようというアプローチである。

SASEの理念を実践するソリューションも市場では複数登場している。本書では、各SASE製品の有効性について、アンチウイルスソフトの性能評価で知られる独立機関が比較調査を実施。その結果をまとめている。Webフィルタリング防御、DNSセキュリティ、マルウェア対策、そしてSaaS利用時の保護に至るまで、SASEの実力を知るには絶好の資料となっている。