業種業界を問わず、企業が市場競争力を維持し、ビジネスを健全に育んでいくには、社内のさまざまな領域・分野に気を配る必要がある。「働き方改革」やオリンピック開催時期を見越しての「テレワーク」など、政府主導の推奨・指導もあり、単純に利益・収益だけでなく、社員(正社員、非正社員)、取引先、顧客、顧客外も含め、より社会性が高い経営が求められている。
また、今日の企業活動で欠かすことのできないITインフラ分野において、BCP(Business Continuity Plan)、DR(Disaster Recovery)や情報セキュリティなどのテクノロジーだけでなく、制度や理念においても、より広域で精緻なガバナンスが肝要だが、「経営資源の本体」と「経営活動を行うための場」、つまりファシリティを維持管理するだけでなく、市場性・社会性をもって常に“カイゼン”していくのは非常に難度が高い課題といえる。
本書は、ファシリティ最適化ソリューションを提供するNTTデータ先端技術株式会社の具体的なファシリティ施策を紹介する。単なる対応規模や範囲のサービス紹介に留まらず、イラストレーションを大胆に活用しているので、サービスが果たす役割と最新テクノロジーが直感的に理解しやすい構成となっている。すでにファシリティ・マネジメントに取り組んでいる企業だけでなく、ファシリティの用語に馴染みの少ない企業人にも、自社の現状を把握・点検等に広く役立つ内容となっている。企業活動を左右する根幹部分でもあるので、ぜひともご一読をお勧めする。