一部の組織や特定の業務でトライアルした所、相応の効果が認められたし、現場の担当者も喜んでいる──。ここ数年で多くの企業がRPAに触手を伸ばしたのは周知の通りだ。そして今、「当初の構想が一巡した」という声がそこかしこから聞こえてくるようになった。しかし、大事なのはここからだ。適用範囲の拡大によって享受するメリットもまたスケールさせていく知恵と工夫が欠かせない。

部分導入やPoC(概念実証)を足掛かりに次のフェーズへと進む企業にとって、その“第二幕”の巧拙が競争力を大きく左右することになる。テクノロジーへの感度とセンスが問われ、それらを研ぎ澄ますための基本となるのは情報を貪欲に吸収しようとする姿勢と好奇心である。

デジタルテクノロジーの進化や成熟の勢いには目を見張るものがあり、当然ながらRPAも日を追うごとに機能の幅や深さを増している。その最新動向をまとめたのが「RPA完全ガイド 2020 Spring」だ。ソフトウェアロボットのライフサイクルを考慮しながら大規模展開をがっちり支えるもの、現場の従業員が日常的な「カイゼン活動」の感覚でスマートに自動化を図れるものなど、注目ソリューションも取り上げている。さらなる働き方改革に向けて必読の内容だ。