消費者が気になる商品やサービスを見つけて詳細を知ろうと思った時、まずWebサイトをチェックしてみようというのが典型的な行動パターンだ。検索エンジンで目的のWebサイトを探して訪問。不明点や疑問点が次々と解消されれば商品やサービスとの距離も一気に縮まることになる。逆に、知りたい情報になかなか辿り着けないなどフラストレーションがたまるようであれば、ネガティブな印象と共に去っていく。だからこそ、訪問者の期待を裏切らないように、各社ともWebサイトの改良・改善に余念がない。

Webサイトをリニューアルする際、忘れてならないのが原点に立ち返ることだ。「どのような人に来訪してもらって、何を訴求しなければならないのか」「来訪者一人ひとりにどのような体験を味わってもらいたいのか」といったことを今いちど明確にすることが重要。つまり、総論としての方向性にブレがないかを確認してから各論に入らないと議論がちぐはぐとなり結果もついてこないということに陥ってしまう。にもかかわらず、実際には、Webサイトの構造やコンテンツの掲載順など目先の改善に終始している例は少なくない。

ここで紹介する資料は「現状分析とユーザ行動に基づくUX設計」と題し、Webサイトで達成したいゴールに確実に到達するためのポイントを解説している。
(1)現状を知る、(2)情報を整理する、(3)構築・評価する、という3つのフェーズに分けつつ、特に起点としての「自分たちの実情の理解」と「顧客の行動の理解」の重要性を強調。具体的な施策についても紹介している。

2021年4月の年度替わりを視野に今から打てる策はあまたある。ユーザの体験価値を高める次の一手を常に考えているWeb担当者にお勧めの内容だ。