ビジネスにおけるデータ利活用の重要度はますます増大しており、素早い経営判断やマーケティングでの活用はもはや当然である。さらに組織全体でのデータ利活用領域が拡大すれば、業務内容を問わずワンアクションに重みと意義を増加させる。現代はこの一歩の歩幅の差がビジネス競争力として表れているのではないだろうか。

より広く深いデータ利活用を目指すにあたり、基盤を強化する必要がある。強化には利便性のみならず、コスト、運用効率、セキュリティなど多くの課題と対峙し、維持と成長を循環させなければならない。特に近年ではコストと利便性のバランスから、オンプレミスの物理サーバーや仮想マシンだけでなくパブリッククラウドを利用したハイブリッドなシステム環境が広く使われるようになってきている。その一方でデータ価値の向上とともに、ランサムウェアに代表されるセキュリティの脅威も倍増している。基盤の要である安定・維持継続を確保することはビジネスにおける命題であり、万が一に備えた確実なデータバックアップと迅速なリプレース・復旧があって成立する。しかし複雑化したシステム環境に起因してデータ保管場所は分散したうえ、対するバックアップも複雑化し、運用も難度も高くなっている。データのバックアップは企業の命綱であり、運用に若干でも課題が潜在しているのであれば、砂上にビジネスを構築するに等しい危険経営といえる。

本書は、ハイブリッドクラウド環境におけるバックアップの現状を熟知して企業の課題解決に活躍する協業2社の対談を収録し、課題と具体的な施策について解説する。ハイブリッドクラウドのバックアップには一般的に個別ツールで対応するケースが多いが、この運用オペレーションが属人化を招いてしまっている。本書では属人化を解消することが、作業負荷を低減させ復旧においてもバックアップの意義を高めると指摘する。具体施策として、Rubrik(ルーブリック)の提供するデータ管理プラットフォームを推奨する。また、新たに中堅・中小企業に対応する価格帯として提供された「Rubrik Complete Edition」についても紹介されている。ビジネスにおけるデータ利活用に奔走する企業は、足元のバックアップは見落としがちだ。一見盤石に見えるシステム基盤も、案外リスクをはらんでいる。一度立ち止まって本書をご一読いただき、バックアップ運用の見直しをおすすめする。