いかに優れた商品やサービスであっても、ユーザーに到達しなければビジネスは成立しない。toB・toC問わずごく当たり前のことではあるが、自社が定義した良いものだけを供給さえすれば企業成長が見込める時代はとうの昔に終わっている。

 

ユーザーが真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、ユーザーが価値を効果的に得ようとするマーケティングが必須となる。企業におけるマーケティング活動の核は“売れる仕組み”の確立と追求であることは揺るぎなく、具体的な戦略は時代や社会情勢によって絶えず変化する。近年は広く発展したITの有効活用がビジネスを左右するインターネットマーケティングが主戦場の時代といえる。広告もよりリッチでインタラクティブな表現も可能となり、特に動画を活用したユーザーへの訴求は急速に発展している。しかし、動画活用に取り組むものの、成果に不満を漏らし、困窮する企業からの声は少なくない。

 

本書「動画広告で失敗する5つの理由」では、インターネット広告媒体費全体の2割以上が動画広告へとシフトした国内市場調査を起点に、多くの企業が直面している課題を5つに分類し分析する。さらに成果に繋がるポイントを3つに絞り、具体的に解説展開する。元来、広告のコミュニケーションは管理可能な非人的媒体によって伝達すると定義されるが、まだまだ歴史の浅い動画においては予算の多寡よりも、管理への的確な取り組みが成果への重大要素になると思われる。特に広告運用担当者は本書をご一読をいただき、ビジネス成果を伴う動画広告実践への契機としていただきたい。