新型コロナウイルスの感染症対策が本格化して以来、各企業で急速にテレワーク導入への動きが活発になり、パソコンの手配をはじめとする在宅業務環境を整えてきた。テレワークが常態化する今日において、オフィス規模の縮小や従業員の通勤交通費が不要になったことによる目に見えるコストの削減効果に満足する経営層も散見される。しかしテレワークが急拡大しデジタル化が前進した今こそ、全体最適による業務効率化とコスト削減を進める好機ではないだろうか。
本書では、テレワークの全社導入における現場定着までのステップと生産性の向上について解説する。さまざまな部門への定着には、現場の事情に合わせた調整が必要となり改善サイクルを回すことの重要性を本書は言及する。さらにテレワーク推進に欠かせない紙での申請書運用を電子化するワークフローシステムの導入意義を訴える。申請と承認は業務内容を問わず社内の全域で展開されるので、大幅な工数削減による効率化が期待される。ただし全社員が対象となるのでITスキルに起因する活用格差があってはならない。本書では、テレワークとワークフローシステムで企業と全社員の両面がメリットを享受できる環境実現へのポイントを掲げ展開する内容となっている。テレワーク導入やシステム活用による業務効率化を目指す上でも、本書をご一読いただきたい。