近年は、社会全体で多くの取り組みが要求される時期といえるだろう。企業においても“働き方改革”や“デジタルトランスフォーメーション”など、やや言葉先行の感はあるものの、時代変化によりフィットしたあり方が問われてきた。いずれにせよ組織的・人的な“変革”が企業の将来に深く影響していく。

 

2020年にはリモートワーク対応が本格化し、技術的な課題ばかりか勤務ルールなど、待ったなしで業務そのものを再整備する必要性に、多くの企業が迫られた。以前の企業文化から暗黙の了解で進められてきた物事の見直しと明文化が必要となった。特に紙ベースで進められていたワークフローは様々な課題や問題も多く、デジタルへの転換が急務となる。事業規模に関わらず文化面と業務面の変化に対し、実態のある“変革”の重みを誰もが改めて感じていることだろう。今日進めるべき生産性向上も、デジタル抜きでは成し得ないことは明確だ。しかし、IT投資、人材、ルールなど様々な企業事情から、具体的に着手すべきポイントも戦略も見いだしにくい状況も散見される。

 

企業変革が停滞する状況は、社会や時代の変化に遅れを取るばかりか、存続の危険性をも招きかねない。本書「労働生産性を高める戦略ツールとしてのドキュメントとワークフローの自動化」は、企業活動における変革に関する調査を行い、ナレッジワーカーの心理からテクノロジー要素やユースケースに至るまで分析を広く展開する。本書では、今現在求められる業務円滑化の取り組みとして、従業員全てに渡って利用されるドキュメントに注目する。インテリジェンス、オートメーション、インテグレーションをキーワードに、ドキュメントとワークフロー戦略を実践すべき第一歩として推奨する。アドビを調査委託者とし、高い信頼と評価を受ける451 Researchの調査に基づき編集された本書は、多くの企業が目指す方向を示す貴重な内容となっている。