フィルムカメラやアナログレコードの人気が再燃している。特に若年層で顕著にみられる“アナログ的なもの”をめぐるブームは一定の市場規模を形成しており、その裾野は未だ拡大を続けている。「数字で紐解く市場トレンド」シリーズ第2回は、こうした“アナログ的なもの”をめぐる動向を数字の面から追っていった。

 

フィルム写真やアナログレコードで顕著に見られる消費動向は、いわば「アナログの復権」とも言い換えられる。写真の撮影や音楽再生それ自体でいえば、今やスマートフォンひとつあれば手軽に楽しむことができる時代だ。SNSなどを通じた共有もワンストップで実現できる。こうしたデジタルの利便性とは別に、「ひと手間をかけること」や「ならではの味わい」を楽しむことに価値観を見出す動きが、アナログの復権を牽引するキーとなっているといえそうだ。

 

一方でアナログならではの体験を楽しみながら、閲覧や視聴にはデジタルデバイスが多く用いられている点も特徴だ。企業DXをはじめ、社会全体がデジタル化へ向けて大きく変革していく中で生まれたアナログ的なものを見直す市場の動きは、コンシューマーマーケティングでも大いに注目を集めている。急激なデジタル化の進展に、人々は何を思っているのか。人々の意識の変化を数字から追った本資料。皆様のビジネス展開に、ぜひともお役立ていただきたい。