企業において業種を問わず、ITは運営・活動の根幹を担っており、IT戦略の如何が経営や競争力に深く影響を及ぼす。またさらなる企業力強化を求めて開発部門を設ける企業も多く、社内でのソフトウェア開発は特別な光景ではなくなってきている。

 

そんな中、変化する要件や新たなニーズに素早く適応できるアジャイル開発を採用する組織も増えてきている。しかしながら従来のウォーターフォール型開発手法とは異なるアプローチを取るため、他部署との連携や工程管理などの問題が発生しやすい面もあり、アジャイルの活用が十分に進まないケースも多く見受けられるのが現状だ。
アジャイル開発はなぜうまくいかないのか。

 

アジャイル開発においては柔軟性がある反面、長期的な計画が曖昧になることがあり、特に大規模なプロジェクトでは全体像を把握しにくいことがある。いつの間にか開発部門全体で実行力は鈍り、正当な社内評価も得られない事態にも発展しかねない。本書「生産性向上事例集 アジャイル開発推進企業編」は業種の異なるセゾンテクノロジー、ダイキン工業、朝日新聞社の3社の開発部門が抱えていた課題である「開発生産性の可視化」を「Findy Team+」導入により改善したプロセスをレポートする。現場担当者のインタビューを交えたビフォー&アフターを明確に展開しているので、開発部門のみならず、企業の経営層にも本書のご一読を強くおすすめしたい。