企業規模にかかわらず社内で利用されるパソコンの資産管理、セキュリティ管理は、非常に重要な項目である。しかし、パソコンにインストールされ、多種多様なビジネスシーンおいて活用されるOfficeのバージョン管理は、案外と見落とされがちな項目ではないだろうか?

 直近では、2017年10月に「Office 2007」のサポートが終了を迎え、3年後の2020年10月には「Office 2010」のサポートが終了する。サポートが終了した製品を使用し続けることは、セキュリティの更新も滞ることを意味し、ウイルス被害などのリスクを招くだけでなく、企業コンプライアンスからも容認できない。常に最新版Officeへの移行することが理想ではあるが、企業内での実施には管理・コスト面での負担は大きいものとなる。

 現在マイクロソフトでは、企業向けに「Office 365 Business」「Office 365 ProPlus」が用意され、月額・年額でのサブスクリプション制(定額で一定期間の使用権を持つライセンス形態)で提供される。これによって、使用期間中は常に最新版のOfficeが使用でき、最新のサポートを受けることができる。さらに、多数のパソコンが運用される企業では、従来型のパッケージ版と比較してもコスト面でのメリットが大きい。

 本書は、パソコン入門書の定番「できるシリーズ」から「できる 最新Officeへ移行する理由がわかる本」(企業編)として発行されたものだ。安心・安全・快適・コスト削減に貢献するその内容をていねいに解説している。