• 身上申請の届け出をしようにも規定や書類を見つけるのに時間がかかる
  • 人事関連のFAQが貧弱で担当者に逐一問い合わせなければ解決しない
  • いざ届け出をしても、その後のステイタスを追えずに不安にかられる
  • 自分のスキルをもっと活かせる異動先が社内にあるはずだが判然としない
  • キャリアアップを図ろうにも情報が不足していて速やかに行動に移せない

 

──まだまだ挙げればきりがない。人事関連の手続きや支援メニューにおいて「うちの会社はまるでイケていない」と憮然としたことはないだろうか。従業員のエクスペリエンスを軽視し、モチベーション低下といった深刻な事情を招いているとしたら大問題だ。

 

ビジネス戦略と人事戦略は表裏一体であり、人事に関わる業務を時宜に沿った「賢くてスマートなもの」に変えられるか否かが、今後の競争力を大きく左右するのは間違いない。ここで、実際にどうすればよいかを指南しているのが本書だ。人手を排除するデジタルワークフローや、AIによる自律的処理などによって、人事業務とテクノロジーの歯車を噛み合わせていくための要諦をまとめている。

 

直接的に人事関連の仕事をしていなくても、世界の先駆的企業がどんな仕組みを築いているかを知れば大いに刺激になるだろう。「デジタルネイティブな企業」をあらためて考える上での好材料となる資料だ。