企業ではIT活用が積極的に行われ、ときに競合との差別化やイノベーションの基軸となり得ることも多く、ビジネスの明暗を分ける最重要課題のひとつといえる。

 また「クラウド」の台頭によって、IaaS、SaaS、PaaS等を活用して業務の効率化やコストの低減に策をめぐらすことも常套化している。しかし実情は、社内のITリソースの多くは日々の作業に集中してしまい、イノベーションや新規プロジェクトに時間を割く余裕がないケースも多いのではなかろうか?

 本書では、市場トレンドを分析しつつ、IaaS、SaaS、PaaSなどの用語に共通する「As-a-Service」に回帰着目し、より効率的でコストバランスに優れ、イノベーション活動をも担保する「オンプレミスのデータセンターにもたらすIT-as-a-service」の恩恵を提言し、具体的な採用モデルとしてヒューレット・パッカードエンタープライズ(HPE)を提示する。企業が新製品やサービスに今まで以上に素早く変換する能力を得て、市場にいち早く価値をもたらすビジネスを展開する契機になりえる内容となっている。