以前よりアナウンスされているとおり、2019年7月9日に「Microsoft SQL Server 2008/2008R2」の延長サポートがいよいよ終了を迎え、2020年1月14日には同様に延長サポートが提供されてきたサーバーOS「Windows Server 2008/2008 R2」のサポートが終了する。

 このような状況から、情報システム部門にとってアップグレードは急務であり、準備を進めていることだろう。準備を進めていくうえで、システムの「棚卸し」から、移行先を選定するフェーズとなるが、情報系システムについては、準備のタイミングからクラウドへの移行も視野に入れてみてはいかがだろうか?ここ数年、社内に蓄積されるデータ量は急増しており、データを保管するためのストレージ拡張の容易さや、SaaSなどで提供される、より高度なデータ分析との連携など、多くのメリットも見えてくる。

 本書は、Windows Server 2008/Microsoft SQL Server 2008のサポート終了時期の迫る現在において、情報系システムのアップグレードへの具体的な準備とクラウドの活用事例を紹介する。業種業界の異なる3社の事例を具体的に「課題」と「解決策と効果」で掲げ、単純にクラウド化しただけでなく、情報データ基盤の高度化、データの利用活性化を達成した成功事例を知ることができる。サポート終了をネガティブなものと捉えるのではなく、クラウドの積極活用と組み合わせることによって、情報系システム刷新への絶好なタイミングとも言えるのではなかろうか?。企業が“これからのビジネス”を展開していくうえで、コスト、期間、人的負荷の軽減にもつながる多くのヒントが見つかる内容となっている。