クラウド活用のコンセプトは、大きなインパクトをもって、多くの企業に採用されている。そして今日では、クラウドを主軸としたデジタルトランスフォーメーション(以下:DX)の潮流が起こっている。

しかし日本国内におけるDXの流れは、経済産業省の「DXレポート」の指摘にもあるように、時代のスピード感と比べてだいぶ緩やかな状況といえる。マルチクラウド環境の整備が実現しない現状の根底には、基幹をCOBOLやPL/Iなどを主とするレガシーシステムの継続維持に固執する、日本固有の事情がある。運用保守を人月型で請け負うビジネスモデルやIT投資に対する経営層の意思決定の弱さなど、課題性は多岐に渡る。

本書は、日本国内におけるDXの実情分析と、HCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャー)プラットフォームによる技術課題への取り組みを、対談形式で収録する。いうまでもなく、国内の緩やかさに甘んじて競合他社と横並びでいる必要はない。本書を一読いただき、壮大なDXの潮流にいち早く乗じてみてはいかがだろうか? 技術部門だけでなく、広く経営層にもご一読をおすすめする。