「SDGs(Sustainable Development Goals)」は2015年9月に国連加盟国が合意した世界共通の開発目標である。感染症の影響を抑えるのに不可欠な健康・福祉の維持、クリーンエネルギーへのシフト、労働環境の向上、気候変動対策など、世界が持続するために解決すべき課題を整理した17ゴールのもとに169の具体的なターゲットや232の指標があり、日本でも政府では実施指針の策定、指標のローカライゼーションが進められている。また、ビジネスセクターにおいてはSociety5.0の推進からSDGsに貢献しようという動きがみられる。

本冊子はそうしたSDGsにおける日本の取り組みをまとめた『SDGs白書2019』(慶應義塾大学SFC研究所xSDG・ラボ編、インプレスR&D発行)から一部を抜粋した特別ダイジェスト版である。『SDGs白書』ではxSDG・ラボの代表でこの分野の第一人者である蟹江憲史教授によるSDGs全体の歩み、日本企業の状況を含む各ステークホルダーの動向を解説するほか、指標の数値データを初めて調査して紹介しており、SDGsの動きを把握するうえで必読の一冊である。本冊子ではその中から特に世界と日本の視点を概観できる巻頭カラー記事、SDGsの歩み、ESG投資の解説、指標の一部をピックアップした。

COVID-19の収束が見えない中で多くの企業が「ニューノーマル(新様式)」を模索しているが、企業はこれを対症療法的な取り組みで終わらせないために、COVID-19前から浮上していた社会課題を直視して自社の事業の持続性を見直す必要がある。取り組むべき課題を見つける指針となるのがSDGsであろう。ぜひ本冊子を事業変革に役立てていただきたい。(編集・制作:株式会社インプレスR&D)