どんな場所で、どう働くか──。企業にとって、そして当事者たる労働者にとって、それは永遠の課題だ。電報が電話になり、さらにFAXを経てインターネットへビジネスコミュニケーションの主流が移り変わっていく中でも模索は続く。近年では、生産性をいかにアップさせるかという観点以外に、コロナ禍や自然災害といった緊急事態下でも正常に業務を継続する方策としても、働き方を巡る議論が活発化している。
こうした中で注目されているのが「デジタルワークプレイス」である。スマートフォンやPCの高性能化によって、テレビ会議などのハードルは限りなく下がった。また、セキュリティをしっかり確保しながらオフィス端末に接続する手段も、かつてと比べればはるかに容易になった。ワークプレイスを丸ごとデジタル空間に構築する……、いや”構築できる”時代が、いよいよ到来しつつある。
本書は、デジタルワークプレイスの基本概念解説を皮切りに、ソリューションを紹介。フルリモート勤務時代の人事体制、アバターを介したバーチャルオフィス、そしてコンタクトセンターのメタバース化などの先進事例についても多くのページを割いている。少子化、人手不足対策の面からも、働き方の見直しは待ったなし。課題解決の一助として、本書を是非ご活用いただきたい。