勤務のシフト管理に、経費精算……。定型的でありながら、しかし人力でなければ決して処理できない事務作業は、企業内に確実に存在する。生産性アップのためにも、こうした作業をなんとか効率化できないか。探求を続ける企業の間では、少しずつRPA(Robotic Process Automation)が広がりを見せている。

 

もちろん、ロボットによる業務自動化ツールとしてのRPA導入だけで、問題が万事解決するはずもない。RPAの理想と現実を、約8ページというコンパクトなボリュームで、かつわかりやすく解説しているのが本書だ。RPAについてイチから学びたいという方はもちろん、RPA導入を一度は諦めた方にもオススメしたい1冊となっている。

 

例えば、RPAの導入・社内定着のハードルの1つとして挙げられているのが「ノーコードといいながら専門知識が必要」なこと。プログラミング作業は必要ないが、しかしプログラミング知識は必要──。この指摘は、ITに詳しい人ほど、身につまされるはずだ。RPAのリアルを学べる1冊として、本書を是非ご活用いただきたい。