10年前と比較すると今日のIT部門の役割は広く深く変化している。旧来は経営層からのミッションを「いかにこなすか?」に注力されていたが、現在はビジネスを「いかに高めるか?」にシフトしているといえる。

 デジタルトランスフォーメーションが叫ばれ、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という基本概念は企業の経営領域まで昇華されている。ひいては、IT部門のリーダーシップが企業価値を高め、その存在自体をも左右すると言っても過言ではないだろう。

 本書、IT Leaders特別編集版-デジタルリーダーシップ2018-「戦略と実践」は、リーダー企業におけるイノベーションの実例と日本企業の抱える課題をレポートする。読者諸氏も認知する企業は、予想以上にダイナミックな改革を進め、改革にはIT部門とリーダーの深い関与があり、その重要性を再認識する内容となっている。本書をご一読いただき、自社ビジネスを高める契機として活用をおすすめする。