今日の企業は、社外に公開しているWebサイトを所有している。コーポレート、EC、広報、サポートなど運用するWebサイトの役割は異なるが、最終的に企業が自社Webサイトに寄せる思惑は「企業の利益(売上)」に集約されるのではないだろうか?
Webサイトの売上は“運用”の質によって結果が左右される。特に“売上”が目に見てわかりやすいECサイトでは、広告等に膨大な予算を投入する企業が多い。一方で、企業の事情で広告予算が確保できない場合がある。また間接的にしか売上に関与しないサポートサイトやブランディングサイトなどは広告予算の確保が難しい。驚くことに巷には「広告予算増大=Webサイトの活性化」と勘違いされている向きにあふれているが、あくまで「Webサイトの売上」向上に必要な要素は“的確な運用”と断言する。
本書は、Webサイトの売上向上に関するユーザー施策について解説する。読者諸氏もご承知のとおり運用にはPDCA(Plan、Do、Check、Action)を回すことが基本であり重要であるが、Webサイトの売上に悩む企業の多くはPDCAの概念は理解しているものの、勘違いやそもそもの運用として実践されていないケースが多い。今一度、本書の内容と実際の運用例を参照することをお勧めする。また、本書は「Web接客」の活用を強く推奨し、これにより広告費をかけずに工夫と仕組みで売上向上が可能となる。Webサイトの売上に悩み、大規模なリニューアルや内製での部分的再構築に明け暮れ、労力と費用の確保に疲弊してるケースも散見されるが、高速PDCAの実現でWebサイトの活性化は実現する。本書はWebサイト運営に悩めるすべてのビジネスパーソンに向けて、今こそ読むべき一冊だと断言できる。