ビジネスにおいて情報は常に重要だ。近年であれば収集した膨大なデータを精緻に分析活用していくデータドリブンが注目されるが、企業側に集積された情報(データ)視点であるといえる。その情報はどこから来るのか? 社内業務の効率化を目的とする内部データも存在するが、多くは外部の何らかのアクションにより取得された情報を源泉とするだろう。取引先、外注先、顧客または見込み顧客など業種業態によって異なるものの、外部との繋がりなくしてはビジネスは成立せず、その手段としてもっとも使われているのが広告である。

旧来から言われている広告の常套手段は、より広く!より多く!が原則とされTVCMに代表されるマス広告が重視された。しかし、IT進化と一般普及がめざましい今日では情報量は爆発的に増大氾濫し、消費者個々の関心・志向を問わず広く多く投げつけられるプッシュ型広告の費用対効果は下がってきている。消費者の関連性と連動したインターネット広告は情報化時代とマッチし、とくにロボット型検索エンジンの発展は消費者が調べるアクション(興味がある。好きである。)と連携したリスティング広告を創出し、費用対効果の面からも大いに歓迎されている。常套手段は“より広く!より多く!”から、届くべき相手に“より深く!より確実に!”へとシフトしているのではなかろうか?

本書「リスティング広告はじめてガイド」は、リスティングの概要からメリット・デメリットまでを解説する。リスティング広告初心者にもていねいな説明を展開し、戸惑うことなく基本中の基本からポイントを掲げ、理解できる内容となっている。リスティング広告の運用はもちろん、すでに利用中のビジネスユーザーにおいても再確認すべき点も多い。リスティング広告はキーワード一つ一つが投資であり、自社のブランドや製品を代弁し経営資源の重要要素でもある。リアル店舗の暖簾や看板の制作・設置にもノウハウがあるように、基礎を忘れて進むのは非常に危険で、困ったときこそ基本に帰るべきだ。本書をご一読いただき貴社の声を“より深く!より確実に!”届けよう。