近年、企業のITインフラに対する投資は活発化している。オンプレミス、クラウド問わず、素早い意思決定や生産性向上に加えビジネス創出などを目的に、企業活動の源流強化と捉える向きも多い。

また、クラウドベースのアプリケーションとSaaS活用が増え、末端の社員にいたるまで業務で使用される光景が日常的になっている。10年前と比較すれば、社員に支給されるPCのストレージに対して大容量でインストールされるアプリケーションは確実に減少しており、容量を圧迫することが少なくなってきているのではないだろうか? PCのストレージに余裕があっても、セキュリティの面から考慮すればチップセット、CPU、OS、アプリケーションなどは最新が最良であり、アップデートを確実に実施し、ハードウェアも数年おきにリプレースしていくのが賢明である。しかし社内一律に同一のPCを支給することは難しく、部署によってはマシンパワーを必要とし、また逆にスペックを持てあますケースもある。各実務内容を詳細に見極めて社員一人一人に最適なPCを選定する必要が出てくるが、あまり現実的ではない。さらに在宅勤務の増加からエンドポイントセキュリティなどの重要な要素が激増し、安全で確実なPCの管理は人的にもコスト的にも困難を極める。

本書は、デスクトップPCの新たなモデルとしてクラウド集中型を紹介する。投資と見直しによってクラウド活用が促進され、基幹系システムの領域では最適化が図られる一方、末端のPCの管理手法は現状維持が多く、クラウドに準じた最適化は進んでいない。本書では、クラウドベースのアプリケーションで起こりうるネガティブ要素を指摘し、クラウドとローカルベースでの処理を交互にシームレスにサポートするクライアントアプリケーションの有用性を解説する。クライアントアプリケーションであるDell Hybrid Client(DHC)を俎上に載せ、最適なデスクトップハードウェアと事例紹介を交えながら、特長と利点をダイナミックに展開する内容となっている。クラウド集中型へと進むことで安全性・管理性を向上させ、PCの性能最適化によるトータルコストの低減が期待できる。DHCプラットフォームのサポート機種拡充が予定されており、将来をも見据えたIT戦略を摸索する上で注目の存在といえる。